涙するのはミントだけじゃない。ミントとアーダーを見て、俺とて涙しそうになった。
何も、できなかった。
くそっ、とわめき、俺もミントと同じように槍を抜こうとするが――抜けねえよ、なんでだよっ。
床に深く刺さった槍からは血がしたたり落ちていて、このままではとイヤな予感しかしない。
「ブリュン、ソードダンサーを呼びますっ」
『了解した』
先生の足元にピンクの紋様が現れる。
【“五本鋭利”ソードダンサー!】
先生を囲むように出た五本の剣が赤い騎士に向けられる。
赤い騎士は真っ向から人形に立ち向かうが、それでは先ほどと同じ。
拒絶された剣だが、二本の剣がその見えない拒絶に立ち向かう。


