下僕主とツンデレ超えた召喚物



要らないと言いながら、あいつは手首に巻かれた鎖を――消した。


ぎょっと目を丸くする。


俺と奴を繋いでいた鎖がなくなったんだ、俺の首輪も――


「って、なんでだよっ」


固い感触がまだ残っていた。


この結果に、あいつもおやといぶかしんでいる。



「なぜまだ盟約が残っているんだ。この世界に俺は“適応”したはずだが」


「早すぎるのよー。本来、鎖を消したりして召喚物の行動範囲を広げるにはそれなりの時間が必要なのに。

まあ、あなたの場合は単独行動できるけど、コットン君が基本(軸)となっているのは拭えないみたいね。

遠距離すぎると色々制限されちゃうかもー」


「なるほど。……面倒な」


「ちょ、話が分からないっ」