下僕主とツンデレ超えた召喚物



「力の差がありすぎて主従関係が逆になってるのよねー。本来、コットン君が呼び出すモノがあったはずなのに、彼が介入ならぬ乱入してしまったからこんな結果が出たんだと思うわ」


ちらちらと窓際のあいつを見ながら、先生は言って。


「つまり、全部あいつのせいなんですね」


先生が言わんとしたいことを俺が代弁した。


召喚者として、召喚物に首輪をつけられるこの恥。生き恥だ。

しかもか、俺が呼ぶはずだったものは他にいたらしく。


「あいつが乱入したせいなんですねっ」


「二度同じことを言うな、弱者が」


ポーカーフェイスが俺を見る。


こちらが睨みつけても、あいつは何一つと表情を変えなかった。


「俺に全ての責任を押し付けているみたいだが、召喚者として下の下たる君が言えるセリフではないな。

ほんの少し、力があるだけで――ああ、不本意だが“首輪つき”は俺になったかもしれんが。

結果はこれだ。君は俺をきちんと呼べず、俺がこの世界に来ただけ。

道しるべだよ、君は。それだけの存在だ、もう要らない」