「いいのか?」
「はい?」
「いいのか、初対面の俺たちにそんなことを話して。外道ならば、今の話を利用し、君を騙し、勝つこともできよう。実際、そこいらの連中はそんなことをしなければフィーリア・ベルサには勝てないからな」
「……、ふふ」
含み笑いをした彼女は作法よく口元に手を当てた。
そのさい、地と繋がっていた黒絹がぶちりと切れる。
「私はあなた方を信じます。だって、こんな素敵なドレスをくれたんですもの」
フィーリアが前に出れば、黒絹がぶちぶちと地から破れる。あっけないものだった、初めから拘束はしていなかったのか。
「ああ……」
拘束ではなく、本当にそれは綺麗なドレスだった。
ただ拘束に見立てただけで蓋をあければ、彼女のあの舐めまわしい体を隠す黒布になっていた。


