下僕主とツンデレ超えた召喚物



視界は回復した。

見ればラグナがある一点を見つめていて、その先には拘束された彼女がいた。


ぐったりとしている。でも悲鳴がないところを見ると、もう苦痛はなくなったんだろう。


「お、い……」


声をかければ、顔をあげられた。


美しい女性だった。見れば見るほどに。


二重で、まつげがながく。肌が白い。


「フィーリア・ベルサ、か……。あの人間に召還されるはずなどないのに、なぜだ」


言ったのはラグナだ。


疑問に思ったことでも、敵に対して質問するとは何を考えて――いや。


「その前に、あなたに刃を向けた無礼をお許し下さい。“世界の終焉たる災厄”(ラグナロク)」


彼女も戦う気などまったくなかった。


頭をさげてわびる鈴鳥みたいな声の持ち主にラグナは別にと言った。