(二)
「歯に衣着せぬで、世辞すらもなくした、本意の答で答えてあげるならー。うん、強弱がありすぎる結果ねー」
天空宮学園の教師の一部には学園内に個室が与えられる。
教師なりに研究室に使ったりなど、与えられた個室の使い道はその人次第なんだが。
やんわりとした口調で、足を組みながら紅茶をすするステラ先生の個室は――ああ、マジで“彼女らしい”。
教師として本がびっちりつまった本棚がいくつもある。けど、テーブル上にあるぬいぐるみとか窓の脇のカーテンがピンク色とかを見るとずいぶんちぐはぐな印象を受ける。
ついで窓近くには『あいつ』。先生に淹れてもらった紅茶を立ち飲みしながら、窓の外を見ていた。
丸テーブルで相対するのは俺と先生。プラス、先生のブリュンヒルデ。


