(――) 先だって言う必要もない。 終わりはいつもこう。 夜空の風が体に当たり、満月が痛いくらいに微かに汚れた人をあざ笑う。 空にも登れない。 だからといって、地に戻るにはもう遅い。 高みを目指して得たものは、かつて自分がいた土地を破壊する力であり。 失ったものは、居場所。 どこに行けというのか。 空も土も。 夜空も大地も。 場所も時も。 彼はどこにも“属さなく”なったのだから。