ふんっとくだんねえもんにそっぽを向いて、俺は前へ進む。
前にはニコニコ笑うステラ先生。
「コットン君にはきっと優しいモノが出せるわねー。呼び出すモノは主に相応しいものなんだから」
「俺が出すのはかっこいい奴です。絶対にドラゴンを出してやりますからっ」
背後からクスクス笑う声。
無理だという意味が混じってるなんてしっているが、願望はデッカくもって叶えるものだ。
緊張していたが、いざ土壇場にくれば火事場のばか力が発揮されたようだ。
うしっと気合いをいれて、手を前に出す。
瞼を閉じる。
見えるのは真っ暗闇。
「名前を拾い集めましょう」
耳に入ったそれは先生の呪文(暗示)だったのか、暗い闇にうっすらと“白い影”が見えた。


