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俺の心臓が爆発しそうだった。
死刑の順番待ちしているみたいで、俺の番が次となる今は正にヤバい状態だ。
前に出たのは不思議ちゃん。
いや、名前はクリアという一見すれば金色の髪が可愛い女の子なのに――いつも無口、何を考えているか分からないことからクラスの中では不思議ちゃんというあだ名がついていた。
ここまで来た奴らは全員成功。
妖精、武装した馬、喋る本など色んなものが出てきた。
最初はどきまぎしてた奴らでも成功すれば取ったもん勝ちらしく、幸せ満点の顔して今頃街に散歩ときているんだろうなぁ。
ああ、ダメだ。気を紛らわそうと思ってもマジで緊張する。
不思議ちゃんが中心に立つ。ほんと不思議ちゃんだなぁと思ったのは、彼女はあんな場に立たされても至って普通だった。


