「ごめっ、ごめん、僕。僕の手を取ってくれたアーダーと仲良くなりたい」
屈む鳥人に合わせ、ミントも膝を折った。
首輪を持って苦しそうにする鳥人の手をミントが握る。
「アーダー……!僕は君を拒絶なんかしない!」
『……』
沈黙。
鳴きわめいていた鳥人がくちばしを閉じた。
だらんと手を下ろして、我に返ったように周りを見た。
『主……?』
やがて見つけた主に首を傾げてみせた鳥人に、ミントは笑った。
うんうんと何度も言って、握った手をぶんぶんと振る。
「はい合格ー。ミント君、よく頑張ったわね」
「はいっ」
緊張の糸がとけた瞬間だ。みんなして、おめでとうなど言って、拍手をする。
拍手を浴びて、ミントとその召喚物が立った。
バサバサ翼を羽ばたかせる鳥人はまだ上手く事態を――いや、“世界を飲み込めない”ようだった。


