「言われた通りにしたけど、それで良かったの?翔太からちゃんと言ってあげればいいのに、いつまで黙ってるつもりなの?」
え?黙ってるって…何の話してるんだろう?
「また翔太の事だから加奈ちゃんを不安にさせてるんじゃないの?加奈ちゃんたら本当に安心した顔してたんだから…可哀想に」
私?私が可哀想って…なんで?
「でも…東京に行きたい大学があるなら、翔太が行きたい道に進んだ方がいいんじゃ…」
おばさんの言葉を遮るようにケンちゃんの声が聞こえた。
「兄貴は加奈を置いていけねぇよ。絶対こっちに残るって。余計な事言わない方がいい」

