「っ馬鹿じゃないの?何処から逃げるのよ」 身長の高い彼を見上げ吊り上げた目を彼に向ける。 「先輩、やっと目を合わせてくれた」 …………。 「とりあえず、ゆっくり話しましょうか」 そう言って私の手をとった彼は周りを警戒しながら歩き始めた。 すっかり彼のペースだ。 なんて考えながら嫌な気はしない。 私はきっと彼を…