「どしたのっいきなり……ていうか頼斗は彼氏じゃないって!ただのイトコ!」
慌てて返す。
一応、頼斗とあたしはイトコということになっている。
「はいはい……いいなぁ、ウチも恋がしたい」
ぼけっとする希夜。
イトコって言ってるのに……もう。

あたしも希夜もなんだか今日はぼーっとしていて、久しぶりのガールズトーク会は締まりなく終了した。


そして家に帰れば……
「芽衣ーっ!!!お帰り♪」
忠犬のように抱きついてくる頼斗。
あたしの悩みのタネでもあり癒しの時間をくれる魔法使いでもある。
「んー頼斗、そんな抱きつかなくたって逃げないってば……」
一応初恋の相手に抱きしめられているのはかなり緊張するもので……そっけなく引き剥がしてしまう。
もっと抱きしめて…なんて言えないよ。
「芽衣照れてんの?かーわいー♪」