「何しゃべってんのぉ?」
夏海が問う。
『あのね、あみね…』
ハルカが喋る、
それを止めるかの様に言うあみ。
『あ!ハルカ~。』
そんなあみの言葉をよそに、夏海にヒソヒソと小声で教えた。
『あのね、あみ…小山クンと付き合ってるじゃん?でも慎二の事の方が好きになっちゃったんだって!!
ガタッ!
夏海は立ち上がって目を真ん丸にして叫ぶ…
「慎二がぁ!?」
思わず叫んだ口を押さえて慎二の方を向く。
慎二にも、夏海の声が聞こえたのか…首をかしげながら問う。
『オレが何だよ?』
慌ててあみがフォローする。
『な!何でもないよ~♪』
えへへ~とした顔をしながら、夏海の袖を引っ張り座らせる…。
慎二は首をかしげながらマタ友達とワイワイ話し始めた。
と、同時に…
あみが呆れた顔でいった。
『もぉ!夏海のばか~おっちょこちょい!!バレちゃうでしょ!!』
夏海は手をあわせて謝る、
「ごめんって~。デモ驚いたよ~あみが小山クンよりも慎二好きになるなんて…」
『うん、アタシも自分でもビックリしてる…自分で選んだのにね?』
あみは昨日とは打って変わって恋する女の子の顔になりがら話してる。
ハルカも言う。
『あんなにラブラブだったのにね??』
「うん。でもなんで?」たまらず夏海が理由を聞く。
『うん、何かね…アタシ、小山クンといるとさ、楽しいんだけど嫌われたなくて無理して嘘の自分を見せちゃうんだ…デモ、慎二だと言いたい事も言えるし…楽しいし、無理なんかしなくて…楽で落ち着けるの。。。』
〔そっかぁ…。〕
夏海とハルカは納得した様に、声を合わせて言う。
確かに、
慎二は気さくで…男子からも女子からも好かれている。
ヘラヘラしてると思っていても、しっかりしている一面もある…。
それに結構、優しいとこあるからなぁ。
慎二だったらあみも安心だよね!!
夏海はそんな事を思っていた。
同様にハルカもそう思っていただろう…。
そんな時、
授業が始まるチャイムがなった…。