―――― 2学期初日。 緊張していた私の背中を押してくれたのも亜里沙だった。 「大丈夫・・・。奏くんも先生も、私たちよりずっと考えが大人なんだから。」 亜里沙はそう言って、震える私の手を握りしめてくれた。 「うん。ハートが大きい・・・。自分が惨めになるくらい・・・。」 私がそう言うと、亜里沙は『そうだね。』と困ったように笑っていた。 亜里沙のおかげで、私は今ここにいる・・・。