私が走って図書館に向かうと、窓際でボンヤリ外を眺めている奏がいた。 「奏・・・。」 私の声に気付くと、奏はすぐに満面の笑顔を見せる。 「おせーよ!!全く梨乃は毎回毎回・・・・。」 笑顔のままブツブツ文句を言う奏に、私は黙って俯く。 「奏・・。もう、2人で会ったりするのはやめよう?」