―悠斗side―
買い物に出て1時間程がたつ。
とりあえず、捺のためにスポーツドリンクやのど飴を最初にカゴに入れる。
それから飯の材料……とにかくいろんなものを買った。
「捺、ちゃんと寝てんのかな…?」
捺、熱上がってねえかな?
捺、いっぱい汗かいてんだろうな。
早く帰って捺の様子を見ないと。
ガチャ
捺の事を考えていると、いつの間にか家までついていた。
バッチィーン!
「?!」
家につくとどこかから聞き慣れた人を叩く音が聞こえた。
「ま、さか…?!」
叔父の靴が玄関にある。
捺が…叔父に何かされてるのかもしれないっ!
ドタドタドタドタッ!!
俺は慌てて捺の部屋に向かった。
「捺っ!!!」
目に映るのは、叔父に髪の毛を掴まれて涙目の捺。
『ゆ、…と、だ…』
風邪のせいか、掠れている捺の声。
その声が酷くか弱く聞こえた。
「チッ……」
叔父は俺を見て舌打ちをして、捺を掴んでいた手を乱暴に離した。
「お前―――!!!」
虚ろな捺の瞳から流れる綺麗な涙を見て、俺の中の何かがキレた。
『ゆ、と、………け、……か、………や………よ…』
―悠斗side end―
(喧嘩は嫌?…俺は捺の泣き顔が嫌なんだよ)

