──…あんなとこに向日葵咲いてたんだ。 校舎裏の暗くジメジメしたところに、黄色い向日葵が背筋を伸ばし凛と太陽に向かい咲いているのを授業中に見つけた。 どうもこの暑さで授業に集中しろというのが無理な話だ。 ましてや、今は鮎川先生の授業じゃないからか。 前の席の子は机に落書きしてるし、左隣の子は隣の友達とペチャクチャ。 右隣の男子に至っては、よだれ垂らしながら爆睡している。 私は瑠璃と席が遠いし、なにもすることがない。