「どんなの着たい?」

廊下を歩きながら、晴弥が聞いてくる。

どんなのって、このワンピ選んだ私に聞かないで欲しーよ。

「…赤ずきん以外…」

いつぞやの、嫌な記憶が蘇る。

タツのバカー。

今いないタツを恨めしく思った。





「赤ずきん。

…ぶっ。んな事もあったっけ」

晴弥はタツの萌え~発言を思い出したのか、吹き出した。

「晴弥、このワンピ…子供っぽい?椎名ちゃんと一緒に選んだんだよぉ」

ダメ元で聞いてみる。

そしたら晴弥は、私の頭をポンポン叩く。

「いや…。子供っぽいつぅか、あんま趣味じゃない」

趣味じゃない。

う。ひど。







「ブータンらしくねぇかなー」







え?

私らしくない?








「いつもみたいなんで、いーんじゃね?」

ほえ?

そーなの?

だって、ロリって言うからぁ。

「だってぇ…」

「なんか、いつもの方がスキかも…」

え。








え?

えぇっ!?