「誰?この子」

女の人が胡散臭そーに私を見る。

それに対し、タツの軽~い返し。

「そこで拾ってきたっ」

「あっそ。行くわよ…」

拾ってきた。に、何の驚きもなく、私たちの前を先々歩く彼女。






タツがコッソリ私に耳打ち。

「あのヒト、オレら専属のヘアメイクさん。めちゃくちゃ怖いんだぜー。

小春ちゃんがモグリだってバレたら…晴弥と二度と会わせてもらえねぇかも」

えぇっ!

そんなのヤだよぉ~っ。

「か…帰るっ!」

「大丈夫だって。大人しくしてたらオレがかばってやるから」

タツ…何考えてんの?

ギュッとカバンを掴まれ、逃げれないしぃ。

「うー…。晴弥にバレるのは、もっと怖い」

「だ~いジョーブ、たいじょぶ。晴弥にもウマく言ってやるし」

何が大丈夫なんだか…。

ホント適当~。不安~。









「途中で部屋出てったら、チューしちゃうよん」

「嫌っ!」

も~、全然変わってないよぉ。

一年経ってもタツはなぁんにも変わってない。

「タツ嫌いー」

「後で晴弥の仕事ぶり、コッソリ見せてあげるから」

え。

じゃー…行く。