晴弥、私が今いるロビーまで…出て来たっ!

思わず、駆け寄って…

ぶつかりそうになる!

「…おぉっと、大丈夫?」

晴弥の前で急ブレーキをかけた私を見て、サングラス越しの晴弥が一瞬息を呑むのがわかった。




「晴弥ぁ…」

泣きそうだよぉ…、会いたかったぁ…。

ウルウルしながら、晴弥に抱きつこうとすると。

「う゛っ…」

晴弥の片腕で、羽交い締めにされる。

え…

何でぇ?






これが、向こうの国での…

感動の再会の…挨拶?









いや、違う…みたい。







「…オイ、人がせっかくバレねーように大人しくしてんのに。

こんな人が多いトコで…デカい声で名前呼ぶなよ」

「ごっ…ごめんなさぁ…い」

そーだった。

どこで、誰が聞いてるか…わかんないもんね。

全国にいるであろう晴弥ファンに、もしバレちゃったら、

サイン下さい写真撮って下さい!って、この場所は一気にパニックになるに決まってる。