抱きついたものの、慌てて離れようとしたら


今度は晴弥の方が、離してくれなかった。


……えっ?


「なんだろな。ホントはあんなコト言いたいんじゃなくて……。


待ってろとか言う権利ないし、好きなヤツができたら、付き合えばいい。

けど、もっと自分のペースで仕事できるぐらいんなったら……

いつか、小春に会いに行っても……いいかな」


晴弥ぁ……。


「そ……んなの、いいに決まってるよぉ」


空港のロビーで、


ふたりで抱きしめ合う。