し―――ん。

静まりかえる、家の中。

テレビつければいいって?

だって、ここの言葉わかんないもん。







リビングでボーっとしていると、サリンちゃんの部屋が

カチャっと、開いた。




「あれっ、サリンちゃん!」

サリンちゃんと目があったけど、ムシされた。

サリンちゃんはキョロキョロしている。

「……小春、晴弥は?」

泣きはらしたような目をして、化粧もボロボロ。

なんだかいつものサリンちゃんじゃない。

背が高くて姿勢がピンと伸びているのに、

なんだかすごく小さく見える。