「……美空が来てくれて助かったわ。ありがとな……って、どうした?!」
二人が去った後、隣にいる美空に視線を移す。
美空は何故か顔を真っ赤にして視線を足元に下げていた。
「……さっき龍馬……何て言ったの?」
「さっき?俺なんか言ったっけ?」
ヤベェ、数分前自分が何を言ったのかすら思い出せなくなっちまった。
いよいよ老化が始まったのかも。
「だから、さっき……」
「何て言ったっけ?」
「この子が俺の……ほ、ほ、ほ……んめい……って」
「あぁ、あれ?実はあいつらに混じらせてって冗談で言ったらみぃ~ちゃんが食いついちゃってさ」
「混じらせてって?」
「エッチ」
「え、え、エッチ……?」
「そう。で、困ってたら美空が来たってわけ。あれはみぃ~ちゃんから逃れるための口実」
「……もう!期待させないでよ!!龍馬のバカ!!」
美空は目を吊り上げて、肩に回していた俺の手を勢いよく振り払った。



