【美空サイド】


「美空、おはよう」


「おはよう」


家の門の前で立っていた優はあたしに気付いてニコッと笑った。


病院でのあの一件を最後に龍馬との連絡は一切とれなくなった。


携帯はいつも電源が切れている状態で、家に行ってチャイムを鳴らしても何の反応もない。


もう一週間もこんな状態が続いている。



優はすぐに退院して今まで通り普通の生活を送れるようになった。


折れてしまった腕も、順調に回復しているようだ。


「ねぇ、優。龍馬……何してるかな?元気でやってる?」


あたしがポツリと呟くと、優は少しだけ表情を緩めた。