「さっき公園で倒れてたっていう高校生が救急搬送されてきたと思うんですけど、どこにいます?」
病院に着き、すぐさま救急外来の受付でそう尋ねる。
受付のおばさんは俺をチラッと見ると事務的に答えた。
「救急搬送された方のお知り合いですか?待合室にある椅子にお掛けになってお待ちください」
俺はその言葉に従って待合室の椅子に腰掛けて待つことにした。
メソ男はどうして公園に倒れていたんだろう。
救急搬送されるほど大きな怪我をしているんだろうか。
俯きながらそんなことを考えていると、目の前に突然人影が現れた。
慌てて顔を上げると、そこにいたのは鬼のような形相で俺を睨み付けるメソ男の母親だった。



