「優……」 美空は困った表情を浮かべて僕に視線を向けた。 たまには美空に良いところを見せたい。 僕も男だというところを見てほしい。 美空に……少しでも意識してほしい。 でも、怖じ気づきそうになる自分がいるのは確かで。 ダメだ!美空を守ってあげなくちゃ!! 一度深呼吸をしてギュッと拳に力を入れた時、 「お前ら全員帰れ!!」 ずっと黙っていた不良男が声を荒げた。