それから、僕は一方的に川上達に殴られた。


みぞおちに蹴りが入って、体をくの字に折り曲げる。


頭を守ろうと両手で庇うと、今度は顔面に強烈な蹴りが入る。


背中を踏みつぶされて息が出来ない。


体中がズキズキと痛んで、意識がもうろうとしてくる。


「なぁ、神谷に電話してもいいんだぞ?助けてくれってな。そうすれば解放してやるよ」


川上はニヤつきながら僕にそう迫る。


「もう痛い思いはしたくないだろ?」


「……」


「お前には何の落ち度もないのに、あいつと絡んだばかりにこんな目にあうなんてな。恨むならあいつを恨めよ?」


その言葉にはらわたが煮えくりかえる思いだった。