「ねぇ、さっき優と何の話してたの?」 優が去ってから、あたしは龍馬にそう尋ねた。 「別に大したことじゃないって」 「その顔の傷と何か関係あるの?」 「そんな話よりも、今から何するか考えようぜ?」 サラッと話題を変えようとするあたりからも、あたしに知られたくない何かを隠している気がして。 「……分かった。もう聞かない」 「そんなイジけるなって」 頬を膨らませるあたしの頭を優しく撫でる龍馬。 でも何故か、龍馬の表情はどこか硬かった。