いつの間にかあいつはメソ男じゃなくなっていて。 「もうメソ男って呼べねぇな」 あいつと会ってからまだそんなに時間は経っていないはずなのに、随分昔から一緒にいるような気がする。 俺をボコボコにして川上もきっと満足しただろう。 もうメソ男には近付かないはずだ。 これでいい。 これでいいんだ。 俺が我慢すればメソ男は…… 俺はギュッと唇を噛み締めると、何度も拳を床に叩きつけた。