僕はその様子を黙って見ているしかなかった。 「……メールとか……してもいい?」 携帯をギュッと握りしめて顔を真っ赤に染めた美空を見てめまいがする。 「いいけど俺、メール返すの遅いかも。悪いねー」 お前、絶対に悪いなんて思ってないだろ!! 「全然!メールできるだけで嬉しいから」 美空!!嬉しいなんていったらこいつがつけ上がるだろう! 僕は心の中で二人の会話に割り込んだ。 すると、入口の自動扉が開き数人のガラの悪い客が受付の前にやってきた。