「なぁ、兄ちゃん。ここまで一方的にやられたことある?」 「ない」 「ですよねー……」 俺はベッドから立ち上がると、部屋の隅にある姿見で自分の姿を確認した。 顔全体が赤く腫れていて、切り傷が沢山ある。 こめかみから流れ出た血は固まって前髪と絡み合っている。 あいつ、わざと見えるところを集中的に狙いやがったな。 川上の陰湿さに虫唾が走る。 それと同時に悔しさが一気に込み上げてきた。