龍馬に借りていたAVを返しに来たとでも言えば、龍馬は快く受け入れてくれると思っていた。 でも、僕のそんな甘い考えがこの状況を生んでしまった。 「お前、神谷の知り合いだろ」 カラオケBOXの前にいた川上という男は僕を見るなり、音もなく近付いてきた。 そして僕の頬を殴り付けるとニヤリと笑った。 無理矢理携帯を奪われてこの公園まで連れてこられて…… 「龍馬……」 僕は奥歯をギュッと噛み締めると、近くに落ちていた傘を手に取った。 傘を持つ手がブルブルと震えて動悸が激しくなる。