Black★Joker【完結】


「つーか君、名前は?」


僕の心配をよそに二人は全く関係のないお喋りを始めた。


それが僕にとっては少しありがたくもり、寂しくもあった。


「山内美空です!高校1年生です!!」


「美空か。可愛いねー」


「そんなことないですよー!あ、龍馬って何年生ですか?」


「2年。てか、敬語やめようぜ?」


「……はい!じゃなくて……うん!!」


「お前、ホント可愛いなー」


ニコニコと楽しそうに話す二人を横目に、僕は常に緊張状態を強いられていた。


何か余計なひと言を発すれば、この不良は黙っていないだろう。


昨日は胸ぐらを掴まれただけで済んだけど、今日は殴られる気がする。


いや、気がするじゃなくて絶対に殴られる。