「兄ちゃんに惚れた?」 灰皿を元の位置に戻すと龍馬はあたしの隣にドカッと腰を下ろした。 「惚れてないよ。カッコいいとは思うけどね」 「お前なー、彼氏の前で他の男のことカッコいいとか言うなって」 「……もしかして、ヤキモチ妬いてるの?」 クスッと笑いながらそう聞くと龍馬は、 「妬いてる」 そう言ったと同時にあたしの唇を奪った。 「……んっ……」 首の後ろを捕まえられて身動きが取れない。 徐々に激しくなっていく龍馬の唇。 舌があたしの唇をこじ開けると、頭の中は真っ白になった。