「じゃあ、問題です」 「何?」 「兄ちゃんは今日、学校に行っていません。さて、何ででしょうか?」 龍馬は楽しそうにあたしの答えを待っている。 あたしは龍馬の口から吐き出された白い煙を見つめながら考えた。 「……って、お兄ちゃんって高校生?!」 「そう。俺の一つ上だから現役の高校3年生」 「そうだったんだ……」 あたしはもう一度頭の中を龍馬の質問に切り替えた。 学校を休む理由かぁ…… 「具合が悪かったとか?」あたしがそう聞くと、龍馬は首を横に振る。