「もー……ちょっとは整理しなよぉ」
「これでもこの前、少しは片付けたんですけど」
「しょうがないなぁ……」
あたしは一度深く息を吐くと自分に気合を入れた。
「あたしが部屋を片づける!!」
「……ハァ?いいって。別に掃除してほしくて呼んだんじゃないし」
「でも……」
ここまで散らかっていると、落ち着いて腰を下ろすこともできない。
「……分かった。俺が片づける」
龍馬は渋々ベッドから腰を上げると、床に散らばっていた雑誌や洋服を一つにまとめた。
そしてものの5分もたたないうちに「なっ?片付いただろ?」と得意げに笑った。



