「おかえり」 「おぉ、ただいま」 龍馬が椅子に腰を下ろすと、涼子の体がピクっと震える。 涼子が緊張するなんて珍しい。 男の子の扱いには慣れているはずなのに。 あたしは込み上げてくる笑いをこらえるのに必死だった。 「今からどうする?」 テーブルの上の飲み物に視線を移した龍馬は首を傾げる。 「涼子ちゃんは何かしたいこととかある?」 「えっと……あたしは……」 突然話を振られた涼子は口をモゴモゴさせてあたしのわき腹を肘で突いて助けを求める。