みるみる曇っていく僕の表情に気付いた龍馬はすぐに付け加えた。
「まぁそれも近々俺が何とかしとくからお前は何にも心配しなくてもいいよ」
「……また喧嘩するの?」
「分かんねぇ。でも、殴られても殴り返しはしない。お前と約束したからな」
龍馬はどうしてそこまでして僕と『友達』でいようとしてくれるんだろう。
だけど、龍馬のことだし後で「バーカ、そんなの冗談に決まってんだろ」とか言いだすんだろうけど。
「ってことで、帰るぞ。ついてこい」
「でも……」
「黙ってついてこい」
龍馬は僕のことをこれでもかというくらい鋭い目で睨み付ける。
あまりの迫力に僕は「は、はい!」と素直に従って龍馬の後を追いかけた。



