勇気を出して言い返してよかった!
僕もやればできるんだ!!
誇らしくなって顔を持ち上げた時、僕は思わず目を見開いた。
「……何で……龍馬が……」
僕がそう口にした時には、龍馬の拳は男の頬に打ち込まれていた。
男は鼻から血を出して顔を歪めている。
「早くやり返してこいよ。それとも逃げちゃう?」
口の端をクイッと上に持ちあげて龍馬は男を挑発する。
「……んだと?!」
「おい、もういこうぜ!!」
殴られた男はギラついた瞳を龍馬に向ける。
でも、もう一人の男に連れられて悔しそうにその場を後にした。
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