美空は僕の幼馴染だ。


家が隣同士ということもあって、幼い頃からいつも一緒だった。


明るくて活発な美空。


地味で大人しい僕。


性格は違うけど、僕と美空は高校生になった今でも放課後連れだって出掛けることが多かった。


「なんだかご機嫌だね?なにかいいことあったの?」


「……そう?別に何もないけどさ」


そう言う美空の顔はさっきからずっと緩んでいる。



「美空はいいな……」


僕は昨日の出来事を思い出してハァと溜息をついた。