でも川上がメソ男のことをどれだけ知っているか分からない。


四六時中メソ男に目を光らせておくなんて100%無理。



そうだ。ちょうどいい。


今からあいつんちに行って、川上に気をつけろって警告しとくか。


もしもの時に備えて、メソ男に川上のことを説明しておいた方がいい気がする。



当分あいつを学校から家まで単車で送ってやってもいいし。



……ん?何かおかしくねぇか。


何で俺がメソ男の為にそんなことまで。


ケツに乗せんのが野郎とか最悪だ。


それに、メソ男の学校には美空もいるわけで。



「俺、バカだわ」


自分自身に呆れながらメソ男の家の門扉の前に移動する。


横にとりつけられているチャイムを押すと≪ピンポーン≫という音の後すぐに玄関の扉が開いた。