「俺の兄ちゃん、物凄いカッコいいから」 「カッコいいのは想像つくけど……」 だって今目の前にいる龍馬だって、信じられないほどの美貌を兼ね備えてる。 普通なあたしがかすんでみえるほどに。 「美空を取り合いになったら、俺勝てる気しないんだわ」 ケラケラ笑いながらそう話す龍馬に説得力はないけど、龍馬がお兄ちゃんに一目置いているのは理解できた。 「龍馬のお兄ちゃんって、どんな人?」 龍馬が褒めたたえるお兄ちゃんがどんな人なのか知りたくてウズウズしてくる。