Black★Joker【完結】


「これ以上、俺の可愛い美空を見世物にできないからな」


「……もう!何でそう言うことを平気で言うかなぁ……」


心臓が爆発しそうなほどドキドキさせられたのに、どうして龍馬は平然としていられるんだろう。


気持ちを揺さぶられて悔しさが募る。


龍馬の温かい手の平の感覚が未だに頬をジンジンと熱くさせる。


「俺、案外嫉妬深いみたいだ」


店を出ると龍馬はあたしの手に指を絡ませながらそう言った。


「どうしてそう思うの?」


「他の男が美空のこと見てると、ぶん殴りたくなるから」


「……喧嘩は嫌いなんでしょ?」


あたしがそう言うと、龍馬は「あぁ、そうだったわ」とシラッと気のない返事をした。