母さんが龍馬のことを知るのは時間の問題だ。 「……ハァ……」 僕は鞄をベッドの上に投げつけた。 部屋の中は真っ暗で。 だけど、電気を点ける気力すら沸かない。 どうして母さんは僕を追い詰めるんだろう。 どうして大切な物を僕から奪い取ろうとするんだろう……。 あぁ、そうか。 僕が先に母さんから奪ったんだったよね。 母さんの一番大切のものを……。