学校を終えると、僕はどんよりとした気持ちでバイト先のカラオケボックスに向かった。 僕は5時半入り。 龍馬は6時入り。 龍馬にどんな顔をして会えばいいんだろう。 「美空と付き合うことになったんだって?おめでとう」 僕がもっと大人だったら、笑顔でそう祝福できたかもしれない。 だけど僕はまだ子供で。 そんなこと到底言えそうにない。 バイトも今日で辞めさせてもらおう。 母さんにバレるのも時間の問題だし、早めに手を打った方がよさそうだ。