【優サイド】


「美空、どうしたの?ずいぶん嬉しそうだけど」


昔から低血圧で朝が大の苦手な美空。


でも、今朝はニコニコしながら門扉の前に立っていた。


「うん!いいことがあったの!!」


「いいこと?何?教えてよ」


美空が嬉しそうだと、僕も嬉しくなる。


聞き返すと美空はニコッと太陽のような笑みを浮かべた。



「あたし、龍馬と付き合うことになったの!!」


「……え?」


龍馬と……美空が……?


ドクンっと心臓が不快な音を立てて鳴り始める。


ドクドクと血が逆流しているような感覚に頭がクラクラしてきた。