Black★Joker【完結】


「……りょ……うま……」


「やっと見つけた」


あたしの腕を掴んだのは龍馬だった。


額に汗をかいて少し呼吸が乱れている。


もしかして……あたしのことを探してくれていたの……?


まさかそんな……だけど……



「美空って、鈍くさそうに見えて案外足速いんだな」


龍馬はハァっと息を吐いた後、


「で、何で逃げたの?」


真っ直ぐにあたしの目を見た。