Black★Joker【完結】


もう間接キスなんて言ってられない。


「ちょっと貸して?」


堪らず龍馬からミルクティーを受け取って口に含む。


甘いミルクティーと口の中の苦みが合わさって変な味がした。


「……次、龍馬の番だよ?」


「忘れてなかった?」


「忘れてないよ。はい、頑張って」


ようやく口の中の苦みを感じなくなった。


ニコッと笑いながら龍馬にミルクティーを手渡すと、龍馬はハァと溜息をついた。


「……分かったよ」


眉間に皺を寄せながらミルクティーを口に含む。


「どう?美味しいでしょ?」


あたしがそう聞くと、龍馬は顔を歪めて首を横に振った。


「俺、決めたわ。二度とミルクティー飲まない」


「龍馬、やっぱり子供だね」


「子供ですいませんね」


龍馬とあたしは互いに目を見合わせてクスクスと笑いあった。