｢コーヒーはうめぇな。生き返ったー｣
あたしと龍馬は自販機で飲み物を買って、近くのベンチに腰掛けた。
休日と言うこともあってたくさんの人がベンチの前を通り過ぎていく。
「なぁ、ミルクティーってうまいか？」
龍馬はあたしの手元のミルクティーに視線を移して顔を歪める。
「美味しいよ」
「それって紅茶と牛乳を割った飲み物だろ？牛乳って不味くねぇ？」
「えー？美味しいよー。もしかして龍馬、牛乳飲めないのぉ？」
からかい半分でそう聞くと、龍馬はピクリと眉を持ち上げる。
「飲めない」
「子供だね？」
「そりゃそうだ。まだ未成年だし」
「煙草は吸うのに？」
「吸わねぇよ」
龍馬はポケットの中から取り出そうとしていた煙草を、慌てて元の場所に戻した。
